「若いころは歯並びが自慢だったのに最近歳とともに下の歯並びが悪くなってきたのは歯周病のせいでしょうか?」


日常診療室で多く聞かれる質問です。
もちろん虫歯も無くブラッシングには人一倍気を使っている方ですので歯肉炎も歯周病も一見ありません。
ではどうして歯並びが悪くなってきたのでしょうか?
隙間の無い歯並びの方は年齢を重ねるにしたがって
「近心移動」します。
近心移動とは左右の歯の列が前方に押しやられることをいい、結果として行き場の無くなった前歯がお互いに押し競饅頭をすることによって前後に移動し歯並びが「がたがた」になってくるのです。
解決法としては矯正歯科で保定装置をつけることか差し歯で連結して動かないようにするかです。
でもそこまでしたくないですよね?
諸説があると思われますが一番の原因はやはり歯周病でしょう。
ブラッシング時に下の前歯の裏側を「かきだし法」で丁寧に磨いてやることである程度は予防できると考えられます。
ただし、この近心移動は誰でもあるともいえるし原因不明の場合もあるので歯をしっかり磨いていれば大丈夫とは言い切れないのが本音です。