歯髄腔がどんどん太くなってしまう原因不明の内部吸収とは異なり虫歯でもないのに歯根がどんどん溶けて細くなってしまう場合があります。
このような例ではいくつかの症例で共通の原因があります。
経験上このような歯は萌出して数年後、6~15歳の根尖が未成熟で閉鎖していないような幼弱永久歯の抜髄した歯に限るようです。
根尖嚢胞ができてもいないのですが異物と認識され、吸収され続けているのでいずれ抜歯となってしまうことでしょう。
予防法としては幼弱永久歯への基本的な治療法である「生活歯髄切断」が有効と言えるでしょう。
これは根尖まで神経を抜髄するのではなく、歯冠部分の神経だけを除去し切断面は水酸化カルシウムで石灰化させて根管の部分の神経は残すという方法です。
(成人になってからもう一度根尖まで抜髄します。)
炎症の深度によっては成功率が高くはないのですが現状では他に方法はないようです。